普通の日記コーナー

★04/01/09   BAM Hightech ケース

大切な楽器を持ち運ぶための楽器ケースですが、つい最近まで以前の日記で採り上げた GEWAのケースを使ってきました。多少重くても楽器保護に優れたケース、ということで選んだのですが、空のケースを買って持って帰る時にも かなり重いと感じたものの、当時はほとんど移動が車なのでとても気に入って使っていました。

しかし、最近になって電車で出かける機会が増えてきたところ、どうにもケースの重さが気になり出しました。このケース、試作品ということも あってかかなり重いです。通常重いケースという3.5kgくらいありますが、それよりは明らかに重いようです。量ってないのですが4.0kg以上は ありそうです。。しかもケースのハンドルが細くて手が痛くなる、ストラップ付けて背負えばストラップ付け根のナイロンが伸びてしまう、 ストラップ保護のために外側にリュックタイプのケースカバーをつけたらますます重くなってどうしようもなくなる、というわけで 軽いケースが欲しくなってきていました。

最初は安い中国製軽量ケースか東洋の安いケースでも買おうかと思ったのですが、おそらく軽さが気に入ってしまえば普段からメインのケース として使いたくなることは目に見えてみました。家に立派なケースがありながら普段は安いケースを持ち歩くというのも悲しいので、 軽くて楽器保護に優れたしっかりとしたケースを探してみることにしました。

収納を考えて角ケースというのが大前提になるのですが、角ケース事情を調べてみると、

値段軽さ高級感楽器保護&頑丈さ
〜2万円××
2〜4万円
4〜7万円×
10万円〜(GEWA,MUSAFIA,NEGRIなど)×
10万円〜(ACCORD,BAMなど)

という傾向があることが分かりました。まあ実際にはそんなに単純ではないのですが。。。 ちなみに内装は表面の素材が意外に重要なポイントです。 ニスの乾いていない新しい楽器では、ニスに傷が付かないようになるべく良い素材のものを選びたいところです。 ここでちょっと内装についてもまとめてみました。

素材対象ケース高級感表面の滑らかさ
プラッシュ普及品××
ベロア中級
ベルベット上級
シルク最上級

もちろんベロアでもベルベットと同じくらい高品質ものがあったりで一概には言えないのですが、 今使っているような新作楽器などではニスがやわらかいのでベルベット以上の生地のケースを選びたいところです。

また、クッションも大きく分けて2タイプあるようです。楽器の裏板がケースの底にそのまま接するタイプと、 ケースの底から楽器を浮かせるようにボディの前後にクッションが付いたタイプがあります。海外などでは 前者を Non-Suspensionケース、後者を Suspensionケースと呼ぶようですが、やはり楽器保護を考えると Suspensionケースを選びたいですね。

ということで内装がベルベット以上、クッションの付いたSuspensionケース、軽い(2.5kg以下)、頑丈、という 条件で選ぶことにしました。この条件だと2万円以下ではもちろん当てはまるものはみつからず、 まずは2〜4万のものをいろいろ見てみました。このクラスは結構いろいろありましたが、 軽いことは軽いけれども内装がプラッシュかベロア、Non-Suspensionケースというのがほとんどでした。 韓国のSUPER LIGHTなどはこのクラスにしてはめずらしくベルベットのSupensionケースでしたが ちょっと安っぽく感じてしまい、あまりパッとしませんでした。

その上のクラスとなると急に高級感が出てくるのですが、今度は重さがネックになります。多少重くても ベルベットで頑丈で高級なケース、なんてなってしまうと今使っているのと同じようなケースを買ってしまう ことになるので、このクラスはやめました。6〜7万出しても今のケースよりも安っぽいのが多かった ですし。。

ということで行き着いたのは10万円クラス! このクラスはいかにも「最高級」という雰囲気のケースと、 ハイテク素材の軽量ケースに二分されます。最高級のタイプの方はどれも3kg以上ありますし、今持ってるケースも もそれら(NegriやMUSAFIA)と遜色なかったりしました。なので興味はハイテクケースに。

ハイテクケースといえばACCORDのカーボンケースかBAMのHightechですが、どちらも新素材を使用していて 軽さと強度を高次元で実現してるようです。どちらも高級感は今使っているものに及ばないですが、軽量と強度に 特化したケースと割り切ると意外と気にならないものでした(^_^;)。

実はどちらのケースも前から興味があったのですが、その価格ゆえに買おうと思ったことはありませんでした。 が、お店では現物をチェック済みでどちらもいいなと思っていましたので、海外価格を調べてみることにしました。 すると、ACCORDはあまり安くはないようですが(国内定価128000円、海外価格$800〜900)、BAMがとても安いのに 驚きました(Lポケットモデル:国内定価100000円、海外価格$420〜500)。ということで金銭的都合もあって BAMに決めました。実はいろいろ見るうちに$200以下でベルベット&Suspensionケースなどが海外にはかなり 出回っていることが分かったのですが、やはり「軽くしたい、でもグレードダウンは悲しい」というのがあって、 BAMのHightechを買ってしまったのでした。安いお店を見つけて、送料込みで5万円ぴったりでした(^_^;)。

BAM Hightech
(写真をクリックすると拡大)
BAMのHightechは、AIREXという非常に高い耐衝撃性と断熱性を持った新素材を中心に特殊な3層構造になっていて、 軽くて衝撃に強くて断熱性に優れるという、楽器保護を最優先したケースです。内装はシンプルで高級感はそれほど ありませんが、ケースの留め金(ラッチ)や、ショルダーベルトの金具などかなり凝った造りになっています。

Hightechは表側の側面のポケットの有無で3タイプあり(ポケットなし、小さなポケット、大きなポケット)、 どれにするかとても悩みました。ポケットの付いたもの、特に大きなポケットのモデルは楽譜も入りそうで便利そうなのですが、 結構重くなってしまいます(なし:1.8kg、小ポケット:2.3kg、大ポケット2.7kg)。結局間をとって小ポケットモデルを 選びました。ちなみに写真のポケットはかなり黒っぽく写っていますが、実際はボディと同じシルバーです。

ケースハンドルは樹脂製で、取っ手の断面が丸になっていて意外と手触りは良いです。こんな樹脂製のハンドルで 大丈夫かなと心配したのですが、どうも中に金属の芯が入っているようでむしろ普通のケースハンドルよりも 強度は高そうです。

中のクッションはふつうのクッションと違ってとてもしっかりしています。低反発枕にちょっと似ているかも??  楽器を確実に守ってくれそうな気がしますね(^_^;)。中の生地は黒のベルベット調の素材で、思ったよりも品があります。 高級感、といわれると微妙なところですが(^_^;)。

収納は先端にある取り外し可能の小物入れだけです。ちょっと収納性は低いようです。小さな肩当てなら入りそうですが、 BonMusicaはちょっと入りきらずKUN-BRAVO用の袋に入れてネックの下にしまうようにしています。

すでに使い始めて1週間以上立ちますが、楽器を持ち運ぶのが随分楽になりました。ポケット無しの モデルやGEWAのSTRATOなどと比べるとやや重いですが、一般的な軽量ケースと同様の重さにおさまっています。 楽器保護を最優先したケース、ということを考えれば立派なものです(^_^;)。

ちなみにこのケースを持って電車に乗ると物珍しそうな目でケースを見られることがあります。確かに知らないと ヴァイオリンのケースには見えないかもしれません。一体何が入っていると思われたのでしょうね(^_^;)。

ということでこのBAM Hightechケース、なかなかのお気に入りとなりました。これだけ軽くてしっかり楽器を 守ってくれるケースはあまりありませんし、まだ持っている人も少なさそうですしね(^_^;)。




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