普通の日記コーナー

★06/06/16   練習の練習



しばらくオケで弾いていなかったのですが、今週末に友人がコンマスをしているアマオケの定演があり、エキストラを頼まれたので久々にオケ曲をさらっています。

曲はウェーバーの「魔弾の射手」、チャイコフスキーの「ロメオとジュリエット」、ベートーヴェンの交響曲第7番です。

ベト7は今まで何度も弾いているのでいいとして(たぶんほぼ暗譜)、さらうのは魔弾とロメジュリ。鬼門は曲をなんとなくしか知らないロメジュリと、かろうじて曲を知っている程度の魔弾。

ちなみに僕の中ではロメオでなく、ロミオの方が親しみがあり、ロメジュリというのはなんかしっくり来ませんが、そのオケでの呼称がロメジュリとなっているのでそれに従うことにします。

<参考>

Google検索結果
・ロメオとジュリエット: 122,000 件
・ロミオとジュリエット: 595,000 件


発音記号



やっぱりロミオだと思うんだけどなぁ・・。何か、日本では正式にはロメオだと決まってるとか??

そんなことはどうでもいいので本題に戻ります。

僕は元々そんなに初見が得意でない(苦手でもない)ので、譜読みには時間がかかってしまうのですが、どちらもわかりやすい曲なので譜読みはそんなに大変ではありませんでした。

しかし音がわかったからといってすぐに全て弾けるわけではないのが難しいところです。普段弾いているソロ曲に比べれば極端に難しいパッセージは出てきませんが、音がわかって指が決まっても一発で全てのパッセージをクリアできるほど器用ではありません(^^ゞ。

まずは指使い決め。指使いはそれまでの経験や書籍から学んだ合理的な指使いのルールをもとに決めていきますが、自分の得意なパターンというのもあるのでそういった自分スペシャルな指使いと合理的なものを組み合わせます。

この作業は結構得意でわりとすぐに決まります。弾きやすくするための指使いと音色や音楽的な表現を優先した指使いは相反するものだったりしますが、そういったものを適宜判断しながら決めていきます。ある程度自分の中でパターン化されると早いですが、この辺は経験がものをいう作業ですね。譜面を見て浮かんだ数パターンの指使いを、実際に音を出しながら選んだり、あるいはもう少し良いものを試すというような感じです。

ボウイングも大体一緒に決めます。ボウイングといってもダウンやアップ、その他の指示は大抵すでになされていますが、奏者の判断に任されるような細かいところ、例えば弓の使う場所や量、アタックの付け方、ONかOFFかなど、指と同じように決めます。ボウイングに関しては左手に比べるとパッと決まらず、つじつまが合わずに悩むことが多いです(笑)。

ちなみにこれらの作業はあまり時間をかけずに、瞬時にとまではいかなくても短い時間でパッパと決めていくのが大事ですね。ただ、難しいところを弾きやすくすることは簡単でも、技術的に簡単だけど音楽的に求めてしまう部分などで悩んでしまって、いつまで経ってもしっくりこないことがよくあります。簡単なところほど難しいとはよく言ったものですね。

指が決まったらあとはさらうのみ。時間があればどんなさらい方をしても良いのですが、せっかくなのでさらう練習の練習(?)だと思ってさらいます。

難しいパッセージをさらうときに良く言われるのは「ゆっくりからはじめる」「リズムを変えて練習する」ですが、僕の場合はまず頭で音をしっかり把握することと、意識した頭と筋肉を連動させること、さらには頭〜左手〜右手という一連の連携をしっかり意識させることに集中します。もちろんそのためにはゆっくりからはじめていますが、やはりきちんと目的をもって「ゆっくりからはじめる」ほうが効果が高いように思います。

とはいえ何も考えずに「ゆっくりから」「リズム変え」を練習するだけでも結構効果があったりします。ただせっかくさらうのですし、適応力をつけるというか、弾けない状態から弾けるようになるまでのプロセスを大事にするという意味で、オケ曲などをさらうときには、いかに効率の良い練習をするかということを心がけています。

なんて言っていても、いざ自分の技術の限界に近い曲を弾いたり、めんどくさくなってしまった時には、ついつい力業になってしまうことが多いですけどね(笑)。

曲を仕上げるのに、確固たる技術と正しいプロセスによる効率の良い練習で仕上げるのと、技術が不安定ながら猛練習によってなんとか仕上げる、という2パターンがあったとしたら僕は出来れば前者でありたいと思っています。が、実際は・・・後者に近いかな・・(笑)。少しでも前者に近づけるよう、「練習の練習」に勤しみたいと思います。


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