ステージに立って演奏するとき、普段の練習で出来ていることが本番でできなくなったり思うように
弾けなくなったり、考えられないミスを連発することがよくあります。いわゆるステージの怖さと
いうものですが、そういった状態に陥る原因について考えてみました。
まずステージで失敗する原因の代表格が過度の緊張、いわゆるアガリです。ステージへの不安やプレッシャー
などから極度の緊張状態に陥ると、呼吸が乱れ、鼓動が極端に速くなります。精神的にも追い詰められ
頭の中は真っ白になり、手は震えて普通に弓を動かすことすら出来なくなったりします。このアガリというものは
個人差があり、いつもアガル人、全く平気な人などさまざまです。これらを解消するにはステージ慣れすることや
練習を充分にして精神的な不安を取り除いておくことと、自分なりの気持ちを落ち着ける方法(呼吸法の工夫など)
を考えておくと結構違うものです。
次に失敗する原因に多いのが、いわゆる練習不足です。練習しなければ上手く弾けないのは当然ですが、
練習時間が足りていても効率の悪い練習をだらだらとやっていて、結局練習不足に陥っている場合も
多いものです。
それからプログラムの構成に無理があった場合なども失敗の原因となります。技術的に高度な曲を多く
しすぎると結果的に必要な練習時間が足りなかったり、本番中に手が疲れてしまって動かなくなったり
します。ステージの最後まで無理なく演奏できるプログラムを考えることが大切です。
それ以外にも失敗する原因というのがあります。いわゆるコンディション作りが出来ていない場合です。
ステージでの演奏は練習時の数倍の体力、精神力を要します。そのため本番前は十分に休養を取り
心身共に充実&リラックスした状態で本番に臨むようにします。コンディションの整わない状態で
ステージに立つと、集中力が足りずミスを連発したり無表情な演奏になったり、最後まで体力が
持たなかったりします。
コンサートでは、全ての準備を整えて良いコンディションで臨んではじめて良い演奏が
出来るというものです。特にお金を取って演奏する場合は「今日は調子悪かった。ははは。」では
済まされないわけで、演奏者には良い演奏をする責任がありコンディション作りは義務ともいえます。
逆に、どんなにコンディションが悪くともある程度以上の演奏が出来るよう、基礎技術を高めておく
ことも必要でしょう。
というわけで僕も先日のコンサートを終えて上記のような反省点(特に後半)がたくさんありました。
まだまだ修行が必要のようですね(笑)。