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日記帳

02/10/28   ヴァイオリニスト 白井篤さん


しばらく前になりますが、9/8に古巣の厚木ジュニアフィルハーモニックの定期演奏会にエキストラ出演してきました。 14年もいたオケで退団したあとも毎年定期演奏会には出ていたのですが、今回は少し特別な演奏会でした。 なぜならソリストがかつてのオケの先輩で、現N響団員の白井さんなのです。

僕がオケに入ったのは小学校5年生の時で、大してヴァイオリンも好きでなくかなり下手だったと思います(間違いなく平均以下でした)。 でもだんだんヴァイオリンが楽しくなり練習するようになって、高校くらいで1プルの裏(コンサートマスターの隣)に すわらせてもらえるようになりました。ちょうどその時のコンマスが白井さんで、以来白井さんが退団するまでの 数年間ずっと隣で弾かせていただきました。

当時から白井さんはその腕と人柄でオケの中ではカリスマ的存在でした。僕はオケで上手い人がいると ああいう風に弾けるようになりたいな、いつか追いつきたいなと思ってがんばってしまったのですが、 その中でもとりわけ白井さんは僕の目標でした。でも白井さんにだけはどうしてもどうしても追いつけません でしたね。。。(^_^;) まぁN響に入るような人ですから追いつけなくて当然だったのかもしれませんけどね(^_^;)。

そんなわけで白井さんにはオケや室内楽を通じてとてもいろいろなことを教わった気がします。 「そこのフォルテは弓を引っかけないで」「和音は弓を押し付けて音をつぶさないように」「そこは弓を軽くしてやわらかい音を」など、 とにかく弓押し付けてゴリゴリ弾いていた僕に、ヴァイオリンの音色とはどういうものかということを教えてくれたように思います。 その時は全然わかってませんでしたが、その後だんだんと僕の弾き方が変わり、音のエッジやアタックよりも音色の美しさ、 テクニックよりも音楽性を求めるようになったのは白井さんの影響が大きいでしょう。おそらく白井さんがいなければ、 僕はいまだにバリバリのゴリ弾きのままだったでしょうね。。。(^_^;) 演奏スタイルも白井さんの影響が大きいかなとも 思います。

だんだん脱線してきましたので元に戻しましょう(^_^;)。今回の厚木のオケでは、オケを退団してN響団員となった白井さんをソリストとして お迎えしブルッフのヴァイオリン協奏曲第1番を演奏しました。昔、コンチェルトの代弾きで白井さんがソロを弾き、僕がコンマスで 白井さんの伴奏を引っ張るなんてことがよくあったので、なんだか懐かしい気分でした。ただ違うのは、白井さんの演奏です。 さすがはN響団員として一線で活躍してるだけのことありますね。思わず、うわー昔も上手かったけどまたそれからずいぶん上手くなったなぁ、 などと思ってしまいました。・・・N響団員に上手くなったなぁ、なんて失礼ですね(^_^;)。

白井さんの演奏というのは本当に表情が豊かで、アイデアに満ちています。音色のバリエーションが多彩で、 次のフレーズはどう弾くんだろうと、聴いていてわくわくさせられます。あふれんばかりのイマジネーションに 思わず酔わされてしまいますね。聴衆に夢を与える演奏とでもいうんでしょうか。。。 本番中のステージで、オケの1stヴァイオリンパートを弾きながら白井さんの演奏を楽しんでしまいました(^_^;)。 ちなみに中プロのブルッフが終わったあとはベートーヴェンの運命だったのですが、白井さんも1stヴァイオリンに 加わって一緒に弾きました(^_^;)。


それから約一ヶ月、つい先日ですが(10/23)白井さんがメンバーになっている「クァルテット・リゾナンツァ」のコンサートに 虎ノ門のJTアートホールまで行ってきました。リゾナンツァはN響のメンバーで構成されているそうですが、白井さんは1stヴァイオリンでした。 会場に着いたのは開演五分前だったのですが、立ち見が出るほどの超満員。取り置きしてたはずのチケットもなくなっていて びっくりしましたが、中に入れていただき席にも座れたのでホッとしました。

曲はベートーヴェンの2番とハイドンの作品76-2「五度」、そしてシューマンの3番でしたが、全員が美しい音色を持っていて、 その音色が調和した暖かい響きのする演奏でした。バランスも良く、特に1st、2ndヴァイオリンとヴィオラはかけあいになると 誰が弾いているかを意識させないほど自然でした。

でも、僕が聴いてしまうのはやはり白井さんの演奏です。独特の歌いまわしで(白井節、とでもいうのでしょうか?)どんな曲でも 楽しませてくれました。そして印象的だったのはハイドンの2楽章。たいていカルテットの2楽章というのは眠くなってしまうことが 多いのですが(僕の場合です。。。)、こんなに美しいと思った2楽章はありませんでした。魔法のようなボウイングとヴィブラートから 生み出される音色のなんという美しいことか・・・。本当に素晴らしかったです。

パールマンやハイフェッツなど、聴いていて鳥肌が立ったり興奮させられるような演奏って本当に素晴らしいものだと思います。 強烈なインパクトがありますし、目が覚めるような演奏に心が躍ります(ハイフェッツは生は聴いていませんが・・)。 でも「ずっと聴いていたくなる」演奏となると、僕は少し違う演奏を聴きたくなります。とにかく美しい音色を奏で、ヴァイオリンを 鳴らすのでなく歌わせるような演奏・・・。例えば、服部譲二さん、古沢巌さん、そして師匠の荒川先生・・・。

久々に聴いた白井さんのヴァイオリンは、そんな僕がずっと聴いていたくなるような演奏でした。数年ぶりに聴いてもやはり白井さんは 僕の目標ですね(^_^;)。これからもどんどん美しい音色を多くの方に聴かせて、そして酔わせて欲しいです。 もちろん僕も「ずっと聴いていたくなる」演奏に少しでも近づけるようにがんばらなきゃ、ですね(^_^;)。

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