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日記帳

03/06/06   コンサート三昧の週末


また日記さぼってますねぇ・・。日記→超不定期コラムになりつつある今日この頃・・。ある程度まとまったボリュームが書けそうなときだけ 書いているからこうなるのでしょう。思いついたときに数行でも書いていった方が、いろいろなことを書けて良いかもしれませんね。


<アルバンベルク弦楽四重奏団>

さて、先週末はコンサートを2つ聴きに行ってきました。5/30(金)は、アルバンベルク弦楽四重奏団の演奏を福島県の福島市音楽堂にて、 6/1(日)は荒川以津美先生のリサイタルを東京の津田ホールにて。

まずは5/30のアルバンベルクQ。アルバンベルクQの来日公演は東京でもあったのですが、チケットを取るのが大変かなと思っていたところ、 Natsumiさんが福島での公演のチケットを取ってくれたのでそちらに行ってきました。

若かりし高校生の頃(^_^;)、毎日のようにアルバンベルクQのCDを聴いてました。高校生になったばかりの頃はあまりカルテットに 興味がなかったのですが、ある日聴いたアルバンベルクQのCDに衝撃を受けました。メンバー一人一人の強烈な個性と調和、完璧なアンサンブル、 音の響きの見事さ(当時音程ばかり気にしていた僕は、音程が良いカルテットと思えたのはアルバンベルクQだけだった)、 僕はすっかり虜になってしまいました。まぁ、名実ともに世界最高のカルテットといわれるほどの方々ですから、惹き込まれたのは 当然だったかもしれませんね。ベートーヴェンの全集はホント良く聴きました。

中でも1stヴァイオリンのギュンターピヒラー氏の音はあこがれでした。あの突き抜けるようなE線の音に夢中で、大学に入ってカルテットなどを 組むようになっても頭の中はいつもギュンターピヒラーのE線でいっぱいで、E線命(死語)でした(^_^;)。まだ自分の音楽とか考えていない 時でしたから、ギュンターピヒラー最高、ギュンターピヒラーのように弾きたい、と真似ばかりしていました(当然出来るわけがないですが)。

そういえばこのアルバンベルクQ、なぜか最初からメンバーの名前はフルネームで覚えていました。ギュンター・ピヒラー、ゲルハルト・シュルツ、 トマス・カクシュカ、ヴァレンティン・エルベン、といった具合に。覚えているというより、もはやフルネームでないと名前でないという 感じがしてしまって、僕の中ではピヒラー氏ではなく、ギュンターピヒラー氏、なのです(^_^;)。以後もフルネームで書きますが どうぞご勘弁を(^_^;)。

そんな思い入れのあるアルバンベルクQのコンサートは以前にも行ったことがありました。でもチケットが取れなくてサントリーホールの最後列・・・。 それでもとても興奮したのを覚えています。

ということでいつものように前置きが長くなってしまい、話の前置きが長い人って嫌われるんだよなと思いつつ・・、さて本題に入りましょう(^_^;)。 久しぶりのアルバンベルクQはなんと前から7列目! 土地柄チケット争奪が激しくなかったようでNatsumiさんに感謝ですm(__)m。 我らがギュンターピヒラー様をお近くで拝むことが出来ました(^_^;)。演奏は、始まってすぐに「そうそう、この音!」と久しぶりに この音が戻ってきた、という感覚でした。最初はモーツァルトの16番、聴いたことのない曲だったのですが(実はモーツァルトは17番と19番 くらいしか知りません・・)音色の懐かしさに浸ってしまいました。もう1楽章の途中で幸せいっぱいでした(^_^;)。

そしてヤナーチェクの1番「クロイツェル・ソナタ」。クロイツェル・ソナタというとベートーヴェンのヴァイオリンソナタ9番が思い 浮かびますが、同じ題の付いたこのヤナーチェクがどんなものか興味もありました。曲はモーツァルトと打って変わって強烈な個々の 主張のぶつかり合いでした。とても厳しく激しく、凄みさえ感じさせる緊張感。息をつく暇もありませんでした。 ここまで各メンバーに個性があって、全員がソリスティックなカルテットはなかなかありませんね。特にギュンターピヒラー氏のあの突き抜けるような 高音! 最後のクライマックスの盛り上がりには鳥肌が立ちました。演奏後は後半もまだあるというのに何度も何度もカーテンコールがありました。

最後は大好きなベートーヴェン。14番はあまり聴く回数は多い方ではありませんでしたが、それでもベートーヴェンなら文句なしです(^_^;)。 モーツァルト〜ヤナーチェクとどんどん演奏が高まってきて、最後のベートーヴェンは最も素晴らしい演奏でした。個性と調和が ものすごく高いところでバランスされていました。もう何十年も一緒に組んでるだけあって、アンサンブルは本当に完璧で、 合図も「そんなんで大丈夫?」と思えるほど小さいのに、寸分の狂いもなく音楽が作られていくのです。掛け合いなども 実に自然で、4人が見事に溶け合いまるで一人で操っているかのようでした。一緒に聴いていたNatsumiさんも「彼らは4人で1人だね!」と 言われていました。この14番は7楽章もあり、よほど良い演奏でない限り間延びしてしまって 聴いている方も飽きてしまうことが多いのですが、彼らの演奏には最後まで魅せられっぱなしでした。ギュンターピヒラー氏のあの音、 素晴らしいアンサンブル、もうずっと幸せなひとときでした(^_^;)。

演奏後は割れんばかりの拍手の渦に包まれ、何度も何度もカーテンコール。さすがにあの大曲のあとということもあってかアンコールは ありませんでしたけど、でもそれでもとても満足したコンサートでした。すでにメンバーの年齢がかなりいっていて、前回聴いたときには ギュンターピヒラー氏に少し衰えを感じたのですが、今回はそれを吹き飛ばすような素晴らしい演奏でした。かつてのような完璧な アンサンブルと音、感動しました。

演奏を聴いた福島市音楽堂は、パイプオルガンを備える響きの良い本格的なホールでした。少々残響が長すぎるとも言われていますが、 室内楽を前から数列目で聴くにはちょうど良い響きに感じました。終わった後は音楽堂名物(?)のサイン会があって、プログラムと CDに4人全員のサインをしてもらいました(^_^;)。

最後にメンバーの紹介を。まずは1stヴァイオリンのギュンター・ピヒラー氏。ストラドをあやつる彼は、体のアクションは小さいものの 出てくる音は突き抜けるようなブリリアントな音。すごく力が抜けているように見えるあのボウイングから、どうしてあのような 音が出せるのでしょうね。ヴィブラートもとても綺麗です。彼は4の指で3の指と同じような音色を奏でるので、よく真似して4の指で がんばってみたりしたんですけど、無理でしたね(^_^;)。

2ndヴァイオリンのゲルハルト・シュルツ氏。ソロが回ってくると 体を大きく使ってエネルギッシュに演奏する彼の弾き姿は、お手本になるような見事さ。しかしその音色は豪快な弾きっぷりからは 想像できないほど柔らかくて深い音。いろいろな意味でギュンターピヒラー氏とは違った魅力があります。ギュンターピヒラー氏とは ヴィブラートのかけ方も違いますが(ピヒラー氏:手首、シュルツ氏:腕)、どちらも素晴らしいヴィブラートです。

ヴィオラのトマス・カクシュカ氏。 彼だけは後から加わったメンバー(ハット・バイエルレ氏と交代)です。見かけはおとなしい弾き姿なのですが、そこから生まれる音は ヴィオラ奏者っぽくなくソリスティック。メロディの歌わせ方とかにもとてもセンスがあり、以前聴いたベートーヴェンの10番「ハープ」 4楽章のヴィオラソロでは涙が出そうなくらい美しいメロディを奏でていました。他アンサンブルでは1stヴァイオリンも務めて いるそうですね。

最後にチェロのヴァレンティン・エルベン氏。1stと同じパッセージをチェロで難なく弾きこなしてしまうほどの テクニックの持ち主なのですが、やはり一番の魅力はその音色です。カルテットのチェロ奏者というと、自分が一番、とばかりに ギスギスした音でがなり立ててしまう演奏を耳にするのですが、彼は他の楽器にとけ込むようなマイルドさと、ソロの時の音の張りとを 兼ね備えていて、理想のカルテット・チェロ奏者です。


<荒川以津美先生リサイタル>

アルバンベルクQの翌々日は荒川先生のリサイタルでした。2ヶ月前のコンサートにも行きましたが、今回は前回のプログラムを 少し変えてありブラームスのソナタ1番が新たに加わっていました。ピアノは前回と同じく江上菜々子さんです。

最初の曲はシューマンのソナタ1番。アルバンベルクの時もそうだったのですが、最初の音を聴いて「そうそう、この音!」でした(^_^;)。 やわらかくて深い、響きのある音色。やはりボウイングなんでしょうけど音の鳴り方が他の方とは全く違うのです。 表面的にG線を鳴らしてしまう演奏は良くありますが、これほどまでにG線の深い響きというのはあまり聴いたことがありません。 こういうメロディックな曲は荒川先生に良く合っていると思いました。

そしていよいよバッハの無伴奏パルティータ2番。出だしの数小節を聴いただけで「来て良かった!」と思える演奏でした。 一つ一つの音符がとても丁寧に弾き込まれ、美しい音色となって体に染みこんでくる感覚です。丁寧といってもただ丁寧に弾いて いるわけでなく、音には勢いがあって様々な陰影、変化を懲らして進んでいくのです。聴く前には、どこをどう弾くのだろう いうことを意識していましたが、音楽的にとても自然な流れで、どこをどう弾いているかということを意識させることなく、 気づくと曲の中に自分がいるという感覚でした。そして最後のシャコンヌが終わった後は割れんばかりの拍手拍手。アルバンベルクの 時と同じく、後半があるというのに何度も何度もカーテンコールが繰り返されました。

そして最後のブラームスのソナタ1番「雨の歌」。先生もどんどんノッてきたのか、とても自由に歌い上げていました。 前のバッハにくらべるとずっと自由な曲ということもあって(荒川先生はバッハもとても自由に弾いていました)、 なんというか全てが解放されたという感じで、音色の変化、表情の豊かさ、そしてなんといっても響きのすばらしさ、 聴いていて幸せな気分になれました。3楽章の終わりの方では「アートオブヴァイオリン」のスターン氏の演奏なども 思い出しながら(ちょっとマニアック??)、聞き入ってしまいました。

演奏後は拍手が鳴りやまず、アンコールへ。まずはクララ・シューマンのロマンス。あの有名なローベルト・シューマンのロマンスとは また違った魅力で、美しく、とにかく美しく、という演奏でした。そしてアンコールの2曲目へ。「ヴィルトゥオーゾ系の曲は あまり私の雰囲気じゃないかな」なんておっしゃってた先生がなんとブラームスのハンガリー舞曲第1番(ヨアヒム編)を 弾いてくださいました。メロディを奏でる深いG線の響きと歯切れの良いE線のパッセージ。終わった後は会場が拍手の渦に 包まれていました。素晴らしいコンサートでした。

とまぁ、3日間で2回のコンサートに行けてとても有意義な週末を過ごすことが出来ました。ちなみに両コンサートの中日 5/31(土)もNatsumiさんのお宅に遊びに行ってご両親と音楽の話に花を咲かせたり、高村千恵子(高村光太郎の妻)の生家や 記念館などを見て回ってとても楽しかったです。さてこれからの予定ですが、明日は従兄の結婚式、来週は栗の里生演奏、 7/6には東海大学オケのエキストラも頼まれています。相変わらず予定が詰まっていますが、いろいろがんばらなきゃ ということで、これからもこまめに日記を更新していきたいと思います(^_^;)。

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