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2-5. 右手編〜圧力・弓の量

今度は弓を弦に乗せた時の圧力を考えてみましょう。まずは弓の中ほどで弦に 乗せて少し弾いてみます。その時弦にかかる弓の圧力が高すぎれば音はつぶれて ギスギスした音になりますし、圧力が低すぎれば芯のない希薄な弱い音になります。

弾きながら圧力を加えたり抜いたりして最も楽器が響く圧力を探ってみて下さい。 おそらく弓の重さにわずかに右手で重みを加える、という感じになると思います。この時に注意することは、 重みを加える時に決して人差し指で弓を弦に押し付けてはいけない ということです。腕の重みを弓に伝えるというイメージですが、 人差し指は自発的に圧力を加えるのでなく、腕からの重みを弓に伝える役目を果たします。

良い音がする加減がわかったところで全弓を使って弾いてみます。このとき 先弓〜中弓〜元弓で音色が変化しないように注意します。特にどうしても元弓では、 てこの原理によりで弓の重みが大きくなってしまい音がつぶれがちになり、 逆に先弓では重みが乗らず音が痩せてしまいがちですが、全弓にわたって一定の音 (=一定の圧力)を保つことが重要です。

適正な弓の圧力は弓の速度とも関連があります。簡単に言ってしまえば弓の 速度が上がれば必要な弓の圧力も高くなりますし、弓の速度がゆっくりであれば 弓の圧力も低くすべきです。

以上は基本的な弓の圧力の考え方ですが、求めたい音色によって圧力を意図的に 変えることで表現の幅を広げることが出来ます。圧力の変化でどう音が変わって いくかはこの項の初めに簡単に書きましたが、本当の「音色」を求めていく段階では経験に 頼らざるを得ません。「音色」を追求していく意思と努力が必要となってきます。

弓の量ですが、まずは2-1. 右手編〜ボウイングの初歩に 書いたとおりまだヴァイオリンを始めて間もない方の場合はとにかくたくさん弓を 使うことを心がけます。コントロールの難しい元弓や手が届きにくい先弓を 使い切るのは大変ですが、普段から弓を十分に使っていないと普段使っている弓の量 を自分の限界と決め付けてしまい、弓の先と元を使わない悪い癖がついてしまいます。 一度癖がついてしまうと自分の限界を超えた弓の量を使うのが非常に困難となって しまいますので、弓の先から元まで自在に使えるようになるまでは極力弓を大きく 使うようにすることをお勧めします。

ヴァイオリンをある程度の年数弾いていて弓が十分に使えるようになっている方の 場合は、次のステップとして適切な弓の量というのを考えなくてはなりません。その 場合、弓の量だけでなく速度、圧力、接触点などが相互に複雑に絡み合ってきます。 そのあたりを次項で説明します。

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