3-11. 左手編〜下行のポジション移動
上行の次は下行のポジション移動です。多くの人は上行より下行のポジション移動を苦手としています。
下行では手を遠くへもってゆく動作のため位置を決めにくいこと、ポジション移動後の指が1の指でないことが
多いため位置決めをしにくいこと、またポジション移動中の楽器には左手によってはさんでいるあごと鎖骨から引き剥が
そうという力が働くので不安定になる、などがその理由のようです。
| 譜例24-1 |
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まずはポジション移動を伴う下行音階に頻繁に登場する 3,2,1,2,1の中の3rdのD(1指)から1stのC(2指)へのポジション移動です。
(譜例24-1) 上行の時と違い、ポジション移動時に親指と1の指が
同時には動きません。1の指より親指、というより親指と手首が先行します。つまり、先ほどの尺取虫の逆ですね。
ポジション移動を始めるとき、1指を残してまず親指と手首(つまり1指以外の左手全体)がポジション移動を始めます。
(写真上〜中 ・・・少しオーバーにやってます)
次に先行した親指と手首に引き寄せられるようにして1指が移動します。(写真下) そして1の指が1stの正しいHの位置に
下りきったところで2の指でCを押さえます。
| 譜例24-2 |
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この時大事なのが1指を離してはいけないということです。多くの人は3rdの1指から1stの2指に降りる時、1指を離してしまうのです。
1指を離してしまうと下がった先のポジションが不正確になること(左手の形の基本は1の指にあるという
3-2. 左手編〜親指の位置決めを思い出してください。)、
降りた2指から1指への動きが指の置き換え(
3-7. 左手編〜下降音階で指を離す時を参照)になってしまうこと、など不都合が多くなります。
なので 2,1,2,1・・や 3,2,1,3,2,1・・、4,3,2,1,4,3,2,1・・などポジション移動を伴うほとんどの下行音階で1指をつけたまま下りること、
下りる1指は必ず次のポジションの正しい位置を押さえることが必要です。最初のうちは1がちゃんと正しい位置に下りているのを確認するために、
3,2,1,2,1のような下行音階で 3,2,1-1,2,1 というように1の指をすべらせ下のポジションに下りた1指が正しい音程であるかを確認してから2を押さえる
というような方法で練習するのが効果的です。
(譜例24-2) 慣れたら下の1の音が聞こえないよう2指を早めに置くようにするだけです。
上述の1の指をつけたまま下のポジションの位置に下がるというのは、ハイポジションなどの親指が動かない状態でのポジション移動でも
手の正確なポジション把握に役立ちます。
なお、上行のポジション移動でのポルタメントを伴わない、または目立たなくするフィンガリング(開放弦、指の拡張、半音でのシフト)
などはどれも下行音階でも同じです。下行音階でのポルタメントは上行のそれよりも目立ちますので、フィンガリング工夫する必要性は高いと
言えるでしょう。
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