花粉によって発生したヒスタミンの働きを抑えます。古くからある薬で、病院で処方されるポララミンなどの他、市販の薬に多く含まれています。 ヒスタミンの働きに直接的に作用するため、くしゃみや鼻水、目のかゆみなどがひどいとき、花粉の飛散の多い日などに即効的な効果が期待できます。 また、すでに出てしまった症状に対しても効果があり、抗アレルギー薬に比べて明らかな症状の改善を体感出来ます。
抗ヒスタミン薬は効果が高いですが持続時間が短く、そのままではあまり長時間の効果は期待できません(4〜6時間程度)。 そのため、ポララミン復効錠や市販の鼻炎カプセルなどは、2層構造にしたり、溶け出す時間の異なる2種類の顆粒を配合したりして、 即効性と持続性の双方を持たせています。
また、抗ヒスタミン薬はくしゃみや鼻水に対しては効果があるものの、鼻づまりに対してはほとんど効果がありません。
副作用は眠気、口の渇き、倦怠感などがあり、抗アレルギー薬に比べると強く感じる場合が多いです。 主成分として最もよく使われているマレイン酸クロルフェニラミンはそれほど眠気は強くない方だとされていますが、 睡眠薬代わりになるような強い眠気を持つ抗ヒスタミン薬に比べれば「少ない」というだけであって、人によってはかなりの強い眠気を生じます。 市販の鼻炎カプセルなどに「乗り物の運転、機械の操作など危険を伴う作業は控えてください」と書かれているのはこのためです。 なお、点眼、点鼻用としてはほとんど副作用もなく最も即効性があるため、市販薬にも良く使われています。
なお、抗アレルギー薬のうち、抗ヒスタミン作用をもつものを第二世代抗ヒスタミン薬と呼びますが、それに対しこちらの古くからある 抗ヒスタミン薬を「第一世代ヒスタミン薬(第一世代ヒスタミン拮抗薬)」と呼びます。
最近この分類(というより呼称)が始まったため非常に紛らわしいですが、しばらくの間はまだ多くの方になじみのある抗アレルギー薬、抗ヒスタミン薬、 という記述にし、新しい分類が浸透したころに第一世代抗ヒスタミン薬、第二世代抗ヒスタミン薬というように書き直したいと思います。
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